2025.09.29
【咀嚼チェック煎餅】による咀嚼機能と生活習慣の関係を調査-第36回日本咀嚼学会(2025年9月14日15日)で研究成果を発表-
研究発表のお知らせ
秋田市歯科医師会と共同で実施した「咀嚼チェック煎餅」を用いた咀嚼機能評価の研究成果を、第36回日本咀嚼学会(2025年9月14日15日)にて発表いたしました。
本研究では、咀嚼機能と食生活・生活習慣との関係について調査を行い、その有用性を検討しました。
背景
咀嚼機能の低下は、栄養取得や生活の質に大きく影響し、オーラルフレイルや全身の健康リスクにつながります。私たちは、歯科の現場から誕生した「咀嚼チェック煎餅」を、より一般的で身近な評価ツールとして確立することを目指しています。
研究概要
研究概要地域住民を対象に「咀嚼チェックせんべい」を用いて咀嚼回数・時間を測定し、朝食欠食や早食いなどの食生活習慣、喫煙や飲酒といった生活習慣、歯数や義歯使用などの口腔環境との関係を調べました。その結果、いくつかの項目で関連が確認され、本ツールが日常的な生活習慣や口腔機能の状態を反映できる可能性が示されました。
本研究の意義
・『自然な食形態(せんべい)』を活用し、咀嚼から嚥下まで一連のプロセスを評価できる点が特徴。
・食生活・生活習慣との関連を検討することで、予防歯科や生活習慣病予防への応用可能性を示した。
・歯科医院だけでなく、地域医療や介護現場でも使える一般的なスクリーニングツールとしての確立を目指す。
今後の展望
今後は嚥下機能との関連についても検討を進め、幅広い医療・介護の現場でご活用いただける評価方法として発展させてまいります。