体験を通して「噛む」を自分ごとに
秋田市「かめかめ歯学級」での咀嚼チェックせんべい活用事例
2026.09.26

「噛むことの大切さを、講話だけではなく、実際に体験しながら伝えたい」
そんな健康教育の場で、「咀嚼チェックせんべい」を活用いただいている事例をご紹介します。
今回お話を伺ったのは、秋田市で行われている「お口の機能向上学級(愛称:かめかめ歯学級)」です。対象はおおむね65歳以上の秋田市民で、今回の教室には24名が参加されました。
◆個包装で衛生的。楽しみながら「噛むこと」に目を向ける
「かめかめ歯学級」では、令和元年までは調理室で準備した食品を使用し、咀嚼体験などを行っていました。その後、コロナ禍をきっかけに、個包装で衛生的に使用できることから、咀嚼チェックせんべいの旧製品である「パタカせんべい」を活用するようになったそうです。
採用の決め手となったのは、
・個包装で衛生的であること
・楽しみながら咀嚼力をチェックできること
・せんべいは高齢者にもなじみがあり、受け入れやすいこと
でした。
健康教室では、知識を伝えるだけではなく、参加者自身が「自分の口はどう動いているのだろう?」と興味を持つきっかけをつくることも大切です。
身近な食品であるせんべいを実際に食べながら確認できることが、参加者にとって取り組みやすい体験につながっています。
◆目的は、「いつもの噛み方」に気づいてもらうこと
「かめかめ歯学級」では実際に噛む体験を通じて、「自分は普段、どんなふうに噛んでいるのか」に気づいてもらうことを目的としています。
具体的には、
・嚥下するまでの口の動きを意識する
・普段、左右どちらの歯で噛むことが多いのかに気づく
・咀嚼するときの筋肉の動きを意識する
という3つのポイントを確認しています。
普段の食事では、噛む回数や噛んでいる場所、筋肉の動きを一つひとつ意識する機会はそれほど多くありません。だからこそ、実際に食品を使って体験してもらうことで、普段は無意識に行っている「噛む」という動作に目を向けるきっかけをつくっています。
かめかめ歯学級では、おせんべい3枚をぞれぞれのポイントについて確認しながら食べるという方法で活用しています。
【1枚目|何回噛んでから飲み込んでいる?】
1枚目は、最初に嚥下するまでの咀嚼回数を自分で数えます。
普段通りに食べながら、「自分は何回くらい噛んでから飲み込んでいるのだろう?」と、自分自身の咀嚼を確認します。
【2枚目|右?左?どちらで噛んでいる?】
2枚目は普段通りに食べてもらい、飲み込んだ後に、「左右どちらの歯で噛んでいましたか?」と問いかけます。
自分が普段どちら側で噛むことが多いのかを振り返り、偏った噛み方をしていないかの確認につなげています。
【3枚目|噛んでいるとき、筋肉はどう動いている?】
3枚目では、せんべいを噛みながら咬筋(耳の下から下あご(エラの部分)にかけての頬の外側の筋肉)や側頭筋(こめかみ周辺から耳の上、頭の横に広がっている筋肉)に実際に触れてもらいます。噛んだときに筋肉がどのように動いているのか、自分の手で確かめます。
同じせんべいでも、
「回数」
「噛む側」
「筋肉の動き」
と視点を変えることで、参加者が自分自身の口の使い方を段階的に確認できるプログラムとなっています。
◆「聞くだけ」から「実際にやってみる」健康教育へ
実際に活用されたご担当者からは、
「噛む事の大切さや口腔の働きについて、講話で説明するだけではなく、実際に食品を取り入れて体験してもらうことで、自分事として実感しやすいと感じた。」
という感想をいただきました。
健康教室では、講話を聞いて「分かった」と感じても、普段の生活と結びつけることが難しい場合があります。一方、自分で食べて、数えて、触れて、振り返る体験が加わることで、参加者自身が自分の口に目を向けるきっかけをつくることができます。
「知識を伝える」だけで終わらず、実際の体験を通して気づいてもらう。
今回の取り組みは、そのような健康教育の一例です。
◆初めての咀嚼チェックに、参加者も興味津々
せんべいを使用した咀嚼チェックは、多くの参加者にとって初めての体験だったそうです。参加者の皆さんは興味深そうに取り組み、さらに教室をグループ形式で行ったことで、せんべいの咀嚼体験を通して和やかな雰囲気で実施することができたとのことでした。
自分の噛み方を確認するだけでなく、周囲の参加者と一緒に体験することも、教室でのコミュニケーションにつながったことがうかがえます。
◆自治体の健康教育に「体験」という選択肢を
今回の「かめかめ歯学級」のように、咀嚼チェックせんべいは、単に咀嚼回数を確認するだけでなく、
「何回噛んでいるか」
「どちら側で噛んでいるか」
「どの筋肉が動いているか」
など、目的に合わせて複数の視点から活用することができます。また、せんべいは高齢者にもなじみがあり、取り入れやすい食品であることも、活用しやすさの一つとなっています。
ご担当者からも、
『噛む事の大切さを伝えるうえで、機会があれば今後も健康教育に活用したい。』
とのお声をいただきました。
口腔に関する健康教育を、
「聞いて学ぶ時間」から、「自分の口で体験し、気づく時間」へ。
自治体で行われる健康教室や口腔に関する啓発活動の一つの方法として、今回の活用事例をぜひ参考にしていただければと思います。
酒田米菓では、これからも「噛む」という身近な行動に目を向けるきっかけづくりを通して、地域の皆さまの健康づくりにお役立ていただける商品・活用方法をご提案してまいります。