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試合の日は何を食べる?!試合日の栄養戦略!

2023.5.10

 次の日に大事な試合を控え、何を食べたらいいのか気になる人も多いのではないでしょうか?
試合の日は緊張したり、1日に何試合も続いたり、いつもとは違う身体の状態や環境になるため、いつ、何を食べるか、自分にあった方法で栄養補給することが勧められます。
食べたら急にパフォーマンスがアップするような、特別な食べ物がある訳ではありません。まずは、毎日の食事をしっかりと食べることがベースになります。日々の食事を整えた上で、ぜひ取り入れて欲しい、試合日の栄養戦略をご紹介します。

試合の前日、当日の栄養補給のポイント


① エネルギーを溜める

 最後までバテずに、集中して試合を戦い抜くためには、エネルギーを身体に溜めておくことが重要です。身体を動かしたり、集中して脳を使ったりしている時は、必ずエネルギーを使っており、その主なエネルギー源は炭水化物(糖質)です。しっかりと炭水化物(糖質)を蓄えて、試合に備えましょう。


② 試合時間に合わせていつ、何を食べるか?

 エネルギーを溜めておくために、しっかり食べることは重要ですが、試合直前に食べ過ぎてしまうと、お腹が苦しくなったり、気持ち悪くなったりすることもあります。試合時間に合わせて、いつ、何を食べるか、事前に計画しておきましょう。

試合に向けた具体的な食事内容


試合3日前~前日


① 炭水化物多めの食事

 主なエネルギー源となる、糖質を多く含む炭水化物食品を、いつもより多めに摂ります。ごはん量を増やしたり、汁物にうどんや素麺などの麺類を入れたりしてもOK。芋類を使ったおかずで炭水化物を増やす工夫もできます。

② 脂質少なめ、たんぱく質はいつも通りの食事

 試合前は緊張や興奮で消化・吸収が抑制される傾向があります。脂質はそもそも消化・吸収に時間がかかるため、試合前はできるだけ避けましょう。たんぱく質はいつも通りの量を摂るように心がけてください。
脂質を抑える方法としては、揚げ物、ルーを使った料理(カレー、シチューなど)、バターやマヨネーズを使った料理などは控え、蒸す、茹でる、少量の油で焼くなどの調理方法を工夫したり、ベーコンや脂身の多い肉類を避けたりすることがポイントになります。
脂質を気にするあまり、おかずを減らしてしまうとたんぱく質が少なくなってしまうので、調理方法や食材の部位で脂質を抑える工夫をしましょう。

③ その他

 エネルギー源となる炭水化物(糖質)の代謝には、ビタミンB1が必要になるため、豚肉、レバー、鮭、うなぎ、納豆など、ビタミンBの多い食品と炭水化物(糖質)を一緒に摂ると、エネルギーに変換されやすくなります。
また、刺身や生卵などの生ものは、普段は大丈夫でも、試合前は消化不良や、万が一お腹を壊す可能性もあるので、避けた方がよいでしょう。

試合当日

試合3~4時間前

 消化時間を考慮して、試合開始時間の3~4時間前に食事を済ませ、エネルギーを満タンにするために、炭水化物(糖質)をしっかり摂りましょう。味噌汁の中にうどん、素麺や豆腐などを入れると、一品で簡単に炭水化物(糖質)、たんぱく質が摂れます。

例)ごはん、うどん、具沢山味噌汁、納豆・豆腐や卵料理、果物or100%果汁ジュースなど

試合1~2時間前

 食事がしっかり摂れなかった場合や、1日で何試合も続く場合は、このタイミングで糖質が多く、消化のよい炭水化物の食品を摂ることがおすすめ。

(例)おにぎり、バナナ、カステラ、エネルギーゼリー、100%果汁ジュースなど

試合30分前

炭水化物(糖質)と合わせて、水分や塩分補給もしておきましょう。

(例)エネルギーゼリー、スポーツドリンクなど

試合中

試合でエネルギーを消耗し、発汗によって水分、塩分も失うため、スポーツドリンクなどでこまめに補給。


試合後

食事までに時間が空く場合は、試合後のリカバリーに、消耗したエネルギー源である炭水化物(糖質)、身体を作る材料であるたんぱく質を組み合わせて摂るとよいでしょう。

(例)100%オレンジジュース+たまごサンド、おにぎり+牛乳、バナナ+プロテインなど





 試合前のメンタルの状態や、緊張や興奮による身体の変化は、個人差も非常に大きいため、自分にあった食べ物や、量を調整していくことが大切です。突然、試合当日に実践するのではなく、練習試合や普段の練習で事前に試してみて、自分にあった方法を作り上げて行きましょう。ぜひ試合日の栄養戦略を、自分用にカスタマイズしてみてください!



参考

鈴木志保子,理論と実践スポーツ栄養学,日本文芸社,2020年9月20日第6刷発行
寺田新,「2020年版スポーツ栄養学最新理論」,(株)杏林舎,2020



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