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Column
噛む健康・カラダづくり

メンタルと食事の深い関係
— 心と身体は“同じ方向”を向いている —

2025.12.25

 

 

忙しい毎日の中で、「最近なんだか気分が落ちやすい」「集中できない」と感じることはありませんか?

そんなときこそ、「毎日の食事」を見直すこと、食べ方を整えることが心のケアになることがあります。私たちの心の状態は、食事のとり方や噛む習慣とも深く結びついているためです。

 

1. 食事は「心のエネルギー源」

 

私たちは食べ物から身体の材料や動くためのエネルギーだけでなく、脳が働くためのエネルギーを受け取っています。脳は体重の約2%の臓器ですが、身体が使うエネルギーの約20%を消費しています。

そのため、食事が乱れると脳のエネルギー不足が起こりやすく、以下のような影響が出ます。

 

・疲れやすい

・イライラしやすい

・集中力の低下

・意欲の低下

 

特に、朝食の欠食はメンタル面にも影響が出やすくなります。適度に炭水化物・たんぱく質・脂質がそろった食事をとることが、心の安定につながります。

 

 

2. 「腸」は第二の脳!心の状態と深くつながっている!

 

腸には多くの神経細胞が存在し、「第二の脳」と呼ばれており、腸の状態がそのまま気分に影響すると言われています。これを 「脳腸相関(のうちょうそうかん)」 と呼びます。

 

 

腸内環境が整うと、幸せホルモンと呼ばれる セロトニン の分泌がサポートされ、気持ちが落ち着き、前向きになりやすくなります。腸内環境を整えると、心にも良い影響があるということです。

 

▶腸内環境を整える方法はこちらのコラムをチェック

 

 

3. よく噛むことは、メンタルケアにつながる?!

意外に思われるかもしれませんが、噛むこと(咀嚼)は心の状態と深く関係しています。

 

● よく噛む → 脳が活性化

噛むリズムが脳の前頭前野を刺激し、

・気分の安定

・意欲の向上

・集中力アップ

につながることが分かっています。

 

● 噛むことでストレスが軽減

ガムを噛むと落ち着く経験はありませんか?咀嚼には自律神経を整え、ストレスを和らげる作用があります。

 

● “ながら食べ”は噛む回数を減らしやすい

スマホを見ながら食べる、急いで食べる習慣が続くと、噛む回数が減り、満腹感が得られにくく、血糖の乱れにつながるため気分の波が大きくなることもあります。時間がない、普段はあまり噛むことを意識していないという方も、まずは意識して5〜10回増やしてみましょう!

 

 

4. 心を整えるための3つの“メンタル食習慣”

 

① 朝ごはんでリズムをつくる

睡眠中に下がった体温を上げ、1日のスタートを整えてくれます。エネルギーが補給されるため脳の働きがスムーズになります。

 

② よく噛めるメニューを取り入れる

根菜、りんご、噛みごたえのある肉や魚などを取り入れるよう意識しましょう。

 

③ 食事の時間は自分を大切にする

「丁寧に食べる」こと自体が、心を落ち着けるセルフケアにつながります。5分でも意識して“噛む時間”をつくることがメンタルの安定に役立ちます。

 

 

 

心の調子は、気合いや根性だけで整うものではありません。毎日の食事、そして“噛む”という当たり前の動作が、心の土台をつくる大切な要素となります。

 

食べることをおろそかにしないことは、自分を大切にすることそのもの。

 

今日の食事から、少しだけ噛む回数を増やしてみませんか?あなたの心が軽くなる、そんな第一歩になります。

 

 

 

 

【参考】(2025年12月25日利用)

●厚生労働省第4次食育推進基本計画
https://www.mhlw.go.jp/content/000770380.pdf?utm_source=chatgpt.com

●厚生労働省「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項(第2次)」・(歯・口腔の健康づくりプラン)に関する補足資料
https://www.mhlw.go.jp/content/10804000/001056282.pdf?utm_source=chatgpt.com
https://www.mhlw.go.jp/content/10901000/001070918.pdf

●農林水産省
令和6年度食育推進施策(食育白書)
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/wpaper/attach/pdf/r6_index-3.pdf