2025.7.31

長期休みの時期には、合宿を実施するチームが多く、長時間にわたるトレーニングや、午前と午後の2部練習、さらには複数の練習試合が行われることもあります。こうしたハードな練習を乗り切るためには、「エネルギー切れを防ぎ、パフォーマンスを維持し回復を促す」ことが大切です。そこで、長時間練習時に効果的に栄養補給を行うポイントをご紹介します。
食事のポイント
長時間の練習はエネルギー消費が激しいため、朝、昼、夕の3食の食事に加え、補食を摂り、こまめに栄養補給をすることが基本になります。

炭水化物(糖質)を中心に
長時間練習時はエネルギー消費量が多くなるため、主なエネルギー源となる炭水化物の摂取が重要に。ごはん、パン、麺類などの主食はしっかりと摂りましょう。特に朝食は食事量が少なくなりがちですが、午前練習を乗り切るために意識的に摂ることがポイントです。その他、芋類のおかずを入れたり、フルーツを一緒に摂ることで炭水化物アップに。疲労回復のためにも積極的に摂取しましょう。
筋肉の修復にたんぱく質
筋肉の修復や疲労回復にはたんぱく質も必要です。肉・魚・卵・豆腐・乳製品・大豆製品などをおかずから摂りましょう。揚げ物や、脂身の多い肉などは脂質が多く、胃腸に負担がかかるため、トレーニングに影響がある場合があります。脂質が高くなるメニューはなるべく控えるとよいでしょう。
ビタミン・ミネラルも忘れずに
運動による疲労回復には炭水化物が重要ですが、セットで働くビタミンB1を一緒に摂ることで疲労回復効果がアップ!合宿の場合は、ビュッフェ形式で食事が提供される場合も多いですが、野菜、きのこ、海藻のメニューや汁物もバランスよく選びましょう。また、抗酸化作用のあるビタミンA、C、Eを含む食材も積極的に。疲労の原因の一つとして考えられている「活性酸素」を抑える効果があります。
・ビタミンB1を多く含む食品・・・豚肉・赤身肉・納豆・うなぎ・玄米など
・ビタミンAを多く含む食品・・・レバー、緑黄色野菜など
・ビタミンCを多く含む食品・・・野菜全般、果物など
・ビタミンEを多く含む食品・・・卵、ナッツ類など
補食の活用

長時間練習では必要なエネルギー量や栄養素も多くなるため、補食で補う必要があります。運動前か後か、また消化の時間を考慮して摂取するものを選択する必要があります。
練習前
運動に使うエネルギーを補給するため、炭水化物を中心に、おにぎり、あんパン、カステラ、だんご、バナナ、100%オレンジジュース、エネルギーゼリーなどがおすすめです。
運動中
のどが渇く前に、こまめな水分補給を忘れずに。運動中は発汗量が多くなるため、ミネラル(塩分)が入ったドリンクを、1時間以上の運動の場合は、スポーツドリンクで糖質も補給しましょう。
運動後
ダメージを受けた身体を修復するために、炭水化物とたんぱく質をセットで摂取。食事まで1時間以上空く場合は、直後に補食を入れましょう。鮭おにぎり、卵サンド、プロテイン+バナナなどがおすすめです。
摂取例

補食におすすめ!「ミライオニギリプロ

酒田米菓では、1袋当たりゆで卵2個分のたんぱく質11.6gが摂取できるせんべいを発売しています。日本人になじみのあるかつお節の風味の優しい味わいで、美味しく手軽にたんぱく質が摂ることができます。せんべいの主な材料であるお米からは炭水化物が15.4g摂取できるため、運動後のリカバリーにもぴったりです。
また夏場は気温が高く、準備する補食に悩みますが、せんべいなら腐る心配もなく、買い置きもできるので便利!早朝からの練習で、朝食をしっかり摂ることができなかった場合にも練習前の補食として活用できます。
ぜひ様々なシーンでお試しください!
参考
●寺田新,「2024年版スポーツ栄養学最新理論」,㈲市村出版,2024
●鈴木志保子,「理論と実践 スポーツ栄養学」,日本文芸社,2018